レイアウトの考え方、動きの種類、色の組み合わせの雰囲気、余白の取り方。
AIっぽくないサイトを作る
指示文と参考サイト集
参考サイトの探し方から、Claude Codeへの頼み方まで
AIでWebサイトを作ってみたけれど、どこかで見たような仕上がりになってしまう方へ。参考サイトを1つ決めて、あなたらしいサイトを作りましょう。
AIに「サイトを作って」とだけ頼むと、どこかで見たようなサイトになりがちです。AIは、指示が少ないと、よくある無難な形を選ぶからです。
そこで動画では、参考サイトを先に決めてから頼む4つのステップを紹介しました。この特典では、その4ステップをもう少しくわしく書きました。あわせて、実演で使った指示文を整えたものと、参考サイトを探すときに使っている3つのサイトもまとめています。
参考サイトの「どこが、なぜ良いのか」を自分の言葉で書いてから、AIに頼めるようになることです。ここまでできると、AIが作るサイトが、あなたのサイトらしくなります。
例として、動画で作った採用サイトの見本を使います。参考にしたのは、ウォンテッドリー株式会社の会社サイトです。
参考サイトを探す3つの見本集
参考サイトは、Webデザインの見本を集めたサイトから探すと早く見つかります。いつも使っている3つを紹介します。どれも無料で見られます。
| サイト | 探し方 | こんなときに |
|---|---|---|
| SANKOU! | 業種や雰囲気で絞り込む | 自分と同じ業種のサイトを見たい |
| 81-web.com | 色やフォントで絞り込む | 文字の雰囲気を真似したい |
| MUUUUU.ORG | 動きや見せ方で絞り込む | 開いたときの演出を真似したい |
SANKOU!
日本のサイトが中心の見本集です。左のメニューから、サイトの種類と業種で絞り込めます。たとえば「採用サイト」「スクール・習い事・教材」「美容室・サロン・エステ・ヨガ」などです。
「シンプル」「高級感」「やさしい・ナチュラル」のように、雰囲気でも探せます。まずは自分と同じ業種で絞り、その中から好きな雰囲気のサイトを選ぶのがおすすめです。参考 [1]
81-web.com
日本のサイトを5,000件以上集めた見本集です。10月20日に見たときは5,485件でした。上の絞り込み欄で、種類・業種・色・フォントなどを選べます。
この見本集の便利なところは、サイトごとに使っているフォントの名前が書いてあることです。フォントは文字の形のことで、サイトの印象を大きく左右します。「この文字の感じが好き」と思ったら、フォント名を控えておきましょう。パソコンとスマホ、それぞれの見た目に切り替えて見ることもできます。参考 [2]
MUUUUU.ORG
業種・配色・サイトの種類・見せ方で探せる見本集です。海外のサイトも載っています。
この見本集は、動きで探せるのが特長です。「ローディング・オープニングアニメーション」は、サイトを開いたときの演出のことです。「パララックス・スクロールエフェクト」は、スクロールしたときに背景と文字が違う速さで動く見せ方です。動画で参考にしたウォンテッドリーのサイトも、ここに載っていました。参考 [3]
どの見本集も、載っているのは各社が作ったサイトです。見て学ぶのは自由ですが、文章や写真をそのまま使うことはできません。くわしくは「真似していいところ、だめなところ」の章で説明します。
どこを真似するかを決める
参考サイトが決まったら、そのサイトのどこを真似したいのかを決めます。見るところは「動き」と「トンマナ」の2つです。
トンマナは、トーン&マナーを縮めた言葉です。色、文字、写真、言葉の調子など、サイト全体の雰囲気のことを指します。
| 見るところ | チェックすること |
|---|---|
| 動き | 開いたときに何が出てくるか スクロールしたときに何が動くか 画面がどう切り替わるか ボタンにカーソルをのせたときの変化 |
| トンマナ | どんな色を使っているか どんなフォントか、文字は大きいか 余白は多いか、少ないか 写真や映像は明るいか、落ち着いているか 言葉はかたいか、やわらかいか |
動画で作った採用サイトの場合
参考にしたウォンテッドリーのサイトから、次のところを真似しました。
- 動き:開くと白い画面にロゴが出て、斜めの帯が開くように写真へ切り替わる
- 動き:画面いっぱいの写真のパネルが3枚、続けて並んでいる
- 動き:スクロールすると、背景の写真だけがゆっくり動く
- トンマナ:写真の上に、大きな白い見出しを重ねる
- トンマナ:右下に英語の大きなリンク、角を丸くした枠
逆に、文章・写真・ロゴは真似していません。中身は、自分の会社のものに入れ替えています。
フォントは、有料のことがある
参考サイトのフォントを真似するときは、そのフォントが無料かどうかを確かめます。
ウォンテッドリーのサイトは、英字にITC Avant Garde Gothic、日本語にたづがね角ゴシックを使っていました。どちらも有料のフォントサービスから読み込まれていて、使うには契約が必要です。
そこで今回は、Claude Codeに近い形の無料フォントを選んでもらいました。英字はPoppins、日本語はZen Kaku Gothic Newです。どちらも、Googleが無料で配っているフォントです。参考 [5]
フォントを配っているサービスと契約すれば、同じものを使えます。指示文には「有料なら、無料で使える近いフォントを提案して」と入れておくと安心です。
サイトの目的を伝える
次に、そのサイトで何をしたいのかをAIに伝えます。問い合わせを増やしたいのか、ブランドを伝えたいのか。目的によって、ページで見せる順番が変わるからです。
この「見せる順番」や画面の使いやすさを考えることを、UI・UXの設計と言います。UIは画面の見た目やボタンのこと、UXはサイトを見る人の体験のことです。目的を伝えれば、Claude Codeがこの設計から考えてくれます。
| 目的 | 最初に見せるもの | ページの流れの例 | 最後に押してほしいボタン |
|---|---|---|---|
| 問い合わせを増やしたい | 見る人の悩みと、その答え | 悩み→できること→お客さんの声→料金→よくある質問 | 無料で相談する |
| ブランドを伝えたい | 世界観が伝わる写真や映像と、短い言葉 | 想い→事業→働く人→お知らせ | くわしく見る |
| 人を採用したい | 働く人の表情と、会社の空気 | ミッション→大事にしていること→事業→働き方→募集職種→選考の流れ | エントリーする |
動画の採用サイトは、3つめの「人を採用したい」に当たります。最初に会社の想いを伝え、最後にエントリーの入力欄を置きました。
上の表は、よくある流れの例です。自分のお客さんに合わせて、順番を入れ替えてかまいません。
一番上に動画を入れる
ヒーローセクションは、サイトを開いて最初に見える部分です。ここで雰囲気が伝わらないと、そのまま閉じられてしまいます。だからこそ、動画や画像を入れて、ひと目で伝わるようにします。
動画の採用サイトでは、Higgsfieldという動画を作るAIのサービスで、素材を4本作りました。参考 [4]
- ロゴが動く動画
4秒ほど。サイトを開いたときに、最初に流します。 - 人の場面の動画を3本
それぞれ8秒ほど。画面いっぱいのパネル3枚に、1本ずつ流します。
素材を作るときのコツ
- 文字をのせる場所を空けておく。見出しは画面の左下に重ねます。そこが明るすぎると、白い文字が読みにくくなります。
- 動画は軽くしてから使う。今回の4本は合計で約28MBありました。Claude Codeに頼んで音を外し、約3.5MBまで軽くしています。重いままだと、表示に時間がかかります。
- 実在の人に似せない。AIで人物を作るときは、有名人や知り合いに似せないようにします。
コピーして使う指示文
Claude Codeにそのまま貼って使える指示文です。( )の中を、自分のサイトに合わせて書きかえてください。
使う場所は、Claudeのデスクトップアプリの「Code」タブがおすすめです。Claude Codeが参考サイトをブラウザで開いて、動きやフォントまで確かめてくれます。Claude Codeを使うには、有料のプランが必要です。
参考サイトをもとに、サイトを作ってもらう
全文をコピーし、ご自身の条件に合わせて使ってください。
プロンプト全文を読む
このサイトを参考に、Webサイトを作ってください。 参考サイト:(参考サイトのURL) # 作るサイト - 誰の、何のサイトか:(例:個人でやっている料理教室の紹介サイト) - サイトの目的:(例:体験レッスンの申し込みを増やしたい) - 見てほしい人:(例:休日に新しいことを始めたい30代の会社員) - 見たあとにしてほしいこと:(例:体験レッスンを予約する) # 参考にするところ - 動き:(例:開くとロゴが出てから写真に切り替わる。スクロールすると背景がゆっくり動く) - トンマナ:(例:写真の上に大きな白い見出し。余白が多く、落ち着いた色) - 文字:参考サイトのフォントに近いものを使ってください。有料のフォントなら、無料で使える近いフォントを提案してください - このサイトを選んだ理由:(例:教室の空気が、文章を読む前に伝わるから) # 参考にしないところ - 文章・写真・ロゴ・イラストは、そのまま使わないでください。中身は上の内容でオリジナルにしてください # 一番上に使う素材 - (例:ロゴの動画1本と、教室の様子の動画3本を添付します) # 進め方 1. まず参考サイトをブラウザで開いて、「動き」と「トンマナ」の特徴を箇条書きでまとめてください 2. サイトの目的に合わせて、ページで見せる順番を考えて見せてください 3. 私が確認してから、作り始めてください 4. できあがったら、パソコンとスマホの幅で開いて見せてください
作ってもらったものが参考サイトと違うときは、次の指示文で直してもらいます。特に再現してほしいところを、1つ名指しするのがコツです。
参考サイトに、もっと近づけてもらう
全文をコピーし、ご自身の条件に合わせて使ってください。
プロンプト全文を読む
参考サイトと見比べて、まだ違うところを3つ挙げてください。 特に(例:一番上の動画のパネルが3枚続けて並ぶところ)を、強く再現してください。 直したら、もう一度ブラウザで開いて、パソコンとスマホの幅で見せてください。
実演の採用サイトで書くと
動画の実演では、もっと短い指示文で頼みました。ここでは、実演で途中から伝えたことも最初から入れて、そのまま使える形に整えています。上の指示文の記入例として見てください。
1本目は、ロゴの動画と人の場面の動画、あわせて4本を添付して送ります。2本目は、パネルが3枚続けて並ぶところを、もっと近づけてもらうときに送ります。
採用サイトを作ってもらう(実演の記入例)
全文をコピーし、ご自身の条件に合わせて使ってください。
プロンプト全文を読む
この参考サイトをもとに、会社の採用サイトを作ってください。 参考サイト:https://wantedlyinc.com/ # 作るサイト - 誰の、何のサイトか:AIBONNYの採用サイト。会社のブランディングも兼ねる - サイトの目的:「この会社で働きたい」と思ってもらう - 見てほしい人:AIを使って、人の心を動かす仕事がしたい人 - 見たあとにしてほしいこと:エントリーフォームから、カジュアル面談を申し込む # 参考にするところ(一番上のヒーローセクションを中心に) - 開いたとき:白い画面にロゴの動画が流れ、斜めの帯が開くように1枚目の映像へ切り替わる - 一番上:画面いっぱいの角丸パネルを3枚、続けて並べる。1枚に1本ずつ動画を流す - 各パネル:左下に小さな見出しと大きな白い見出し、右下に下線つきの英語のリンク - スクロール:背景の動画だけを、ゆっくり動かす - メニュー:上に浮かぶ黒い半透明の帯。下に進んだら、小さな「Menu」にまとめる - 文字:参考サイトのフォントをなぞる。有料のフォントなら、無料で使える近いものに置き換えて、何に置き換えたかを教えて # 参考にしないところ - 参考サイトの文章・写真・ロゴは使わない。中身はすべてAIBONNYのものにする # 素材(動画4本を添付) - ロゴの動画1本:開いたときの最初に使う - 人の場面の動画3本:3枚のパネルに1本ずつ使う - 動画は音を外して軽くしてから使う。画面に見えている間だけ再生する # ページの流れ ミッション → 大事にしていること → 事業 → 働き方 → 募集職種 → 選考の流れ → よくある質問 → エントリー # 進め方 1. まず参考サイトをブラウザで開き、オープニングとヒーローの動き、使っているフォントを調べて、箇条書きで見せて 2. 上のページの流れで、各章に何を書くかの案を見せて 3. 私が確認してから、作り始めて 4. できたら、パソコンとスマホの幅で開いて、参考サイトと見比べた結果を見せて
パネル3枚を強く再現してもらう(実演の記入例)
全文をコピーし、ご自身の条件に合わせて使ってください。
プロンプト全文を読む
参考サイト:https://wantedlyinc.com/ 参考サイトでは、一番上に動画のパネルが3枚、続けて並んでいます。ここを強く再現してください。 - パネル3枚を、すき間を細くして縦に続けて並べる - 1枚目は「私たちのミッション」、2枚目は「大事にしていること」、3枚目は「事業」。それぞれに見出しと英語のリンクを置く - スクロールしたとき、背景の動画だけがゆっくり動くようにする - 見出しが変なところで折り返していないか、スマホの幅でも確かめる 直したら、参考サイトと見比べて、まだ違うところがあれば教えてください。
動きやフォントのように細かいところは、最初に全部伝えておくと、やり直しが少なくて済みます。真似したいところを、見たままの言葉で書くのがコツです。
大事なのは、自分の言葉で説明すること
ここまでの4ステップは、誰でもできます。大事なのは、ここからです。
AIに頼む前に、次の3つの問いに、自分の言葉で答えてみてください。答えられないときは、まだ参考サイトの選び方が浅いかもしれません。
- 参考サイトの、どこが良いのか?
「なんとなくおしゃれ」ではなく、どの部分かを指さして言えるようにします。 - それは、なぜ良いのか?
見た人がどんな気持ちになるから良いのか、を考えます。 - それは、今回のサイトの目的に合っているか?
良いサイトでも、目的が違えば合わないことがあります。
動画の採用サイトで答えると
| 問い | 答えの例 |
|---|---|
| どこが良いのか | 画面いっぱいの映像のパネルが3枚、続けて並んでいるところ |
| なぜ良いのか | 働く人の表情から入るので、会社の空気が文章を読む前に伝わるから |
| 目的に合っているか | 採用サイトは「ここで働きたい」と思ってもらうのが目的。会社の空気を最初に伝える作りは合っている |
この3つの答えを、指示文の「参考にするところ」に書き足すと、AIにも狙いが伝わります。
真似していいところ、だめなところ
参考サイトから学んでいいのは、雰囲気や見せ方の考え方までです。中身をそのまま使うと、著作権などの問題になります。
文章、写真、ロゴ、イラスト、動画。参考サイトの会社名やサービス名も出しません。
フォント。有料のものは、契約してから使います。
今日やること
読み終わったら、次の5つを上から順に進めてください。
自分の言葉で言えますか。
作るのはAIです。どのサイトを、なぜ参考にするのかを決めるのは、あなたです。